普段あまりテレビをいない方なのですが、どうしても観る番組がいくつかあります。 そのうちの1つが『プロフェッショナル 仕事の流儀』。 NHK総合テレビで毎週火曜日の夜の放送です。 これを習慣的にみるのには理由があります。 それは自分の知らない世界を垣間観ることが出来るからです。 全く知らない仕事の内情や楽しさ、苦労、未来に見ているモノ。そういうのを観ていると、やはり心に刺さるものが毎回必ずあります。 この間(12月10日)の放送で小巻亜矢さんという経営者の方が出演されていました。 細かい番組の内容は割愛しますが、「行動は尊い」という言葉が印象に残りました。 全く知らない分野の仕事に携わることになって、まず最初に社員1人1人と対話することから始めた。社員と対話して何がやりたいか聞き出し、やりたい事をするよう促し、励ます。やりたい、という熱意を行動に起こしても必ずうまく行く訳ではない。けれど、それでも良かった部分を汲み取って、次に繋がるように励ます。それは1つの仕事の結果が終わりではなく、1つの道のりの通過地点であるとみているから出来るのかな、と思いました。 そして社員を尊敬しているからの「行動は尊い」という言葉なんだ、という事を理解しました。 また最近読んだ本『楽しくなければ仕事じゃない』千場弓子著の中で「行動こそが思考である」という部分が印象に残りました。 頭で考えるだけでは実際に何も変化させることは出来ないが、とりあえず手を動かす、行動することで意外な発見や解決の糸口が見つけることが出来る。 「serendipity(偶然の発見)は思考の過程ではなく、実践の過程で生まれる」という言葉に納得しかありませんでした。 イギリスの大学に通っていた時、机に向かってデザインを考えていると、「ワークショップ(作業場)に行って手を動かせ!」と先生によく言われました。 闇雲にやれ、というわけではなく、アイディアを実際に試してみてどうなるか結果を見ろという事。 結果は最終的なものではなく、様々な材料ややり方を使って実験し、その実験から色々な方向に発展をさせて可能性を引き出していく。 まさしく、serendipityを拾う作業でした。 そのせいか、学生としての評価は、最終的に出来たモノよりもこのプロセスをどれだけ行ったか、が非常に重要視されていました。 今はそこまで沢山の実験を出来ていないけれど、やった後の発展具合は歴然としています。 今まで受けたことが無い講座を受けてみる、行った事の無い場所に行く、まったく接点のない人と交流してみる、など、実験にとどまらず、たとえどんな結果になろうと、行動したことで得るものは大きい、と最近また実感することが多くなりました。 自分の知っている範疇で行動するのがあまり不安が無いのは、結果がおおよそ予測が付くから。 でもそこから出たら、道がどこに続くか、何が起こるかわからないリスクに直面することになる。けれど他方では、びっくりするぐらいの近道や驚きが待っている可能性もある。 どっちに行けるかは行動しないとわからないけれど、どっちにしろ様々な情報を手にする事が出来るのです。 枠を外してプロセスを追う作業、苦しみも伴いますが、楽しい作業です。
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