最近までずっとオーダーリングやセミオーダーリングを作っていて、色々と気づきがありました。 オーダーリングを作る時ヒアリングから始めるのですが、お客様によっては「こういうのが欲しい」、とデザインから指定される方もいますが、ほとんどの方が形より想いを話してくださいます。 どんな想いでリングを作るのか、考えやこだわりが鮮明であればあるほど、特徴のあるデザインになっていきます。 始めはふんわりとした”想い”が、色々な方向からお聞きすることで、大事なことの優先順位だったり考え方がクリアになってキラキラと輝く一つの”想い”になっていきます。 その原石である”想い”を大事に磨いて形に整える、それが自分にとって一番大事にしたい部分であることがわかりました。 まだ趣味程度にアクセサリーを作っていたころ、友達のために作る場合にその人の事をイメージしながら制作していました。 もしかしたら押しつけになるかな?、重たいかな?と、「想いを形にして渡す」ことに躊躇していた時がありました。 でも仕事として私の「想い」を込めたリングを作るようになってきて、その「想い」は必要な人には届くのかもしれない、と思うようになりました。 不特定多数の方に作るピンキーリングにも、”祝福”や”幸”が訪れるように「想い」を込めながら作ります。 小指の意味として結果に繋がった方もいらっしゃると思いますが、「想い」を受け取る事でも繋がるんじゃないか。 リングを買ってくださったお客様のお話をお聞きすると、そう思えてきます。 今つめているセミオーダーのピンキーリングは特定のお客様に対して作るようになるので、「想い」の行き先は明確になります。 ただお洒落な、可愛いモノを作るのも楽しい作業です。 でもそういうモノはどこででも手に入れられるモノかもしれません。 それよりももっと、お客様のプラスになる「想い」を形にしていきたい。 量産的なモノよりも、もう少しお客様に近づいたセミオーダー位だと「想い」をお伝えしやすいかもしれない。 実際どのような形でセミーオーダーを受け付けるのか、システム面が全く決まってないですが、やりたい方向が決まったのであとはやってみるだけ。 やっとすっきり動けそうです。
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オーダーのアイテムを作るのが楽しいのは、同じ目的のものでもお客様によって込める想いが違うので、それを質問をしながらお聞きする事が出来るからです。 デザインのイメージが最初からある方もいれば、おまかせという方もいます。 ひときわワクワクと興味深いのは、エンゲージメントリングとマリッジリングのオーダー。 エンゲージメントリングは男性の想いの丈が詰まっているので、その想いがお相手に伝わるように、気を配ります。 女性の方からの注意点がある場合は、そこに再三注意を払います。 しかし、サプライズの場合は女性側の要望が見えないので、客観的にみた女性側からの意見もお出しします。 例えば、いつもつけててもらいたいと男性側が思っていても、立爪みたいに日常生活では使いにくいデザインの場合、その旨ご説明して使いやすいデザインをお薦めします。 また女性が着けたときにその方の指がリングとセットで素敵に見えるよう、手の大きさや雰囲気、指の細さや長さなどを考慮して最終的な形になります。 マリッジリングの場合は、お二人の共通の想いが形になるように、気をつけています。 見ている未来や共有したい想い、伝えたい想いや希望を形にするため、いくつかの質問をしていきます。 二人の関係はどんなか。 ・2つの物が1つになるイメージか ・2つの物が平行に並ぶイメージか 結婚したあと、二人が在りたい形は。 ・二人の間では ・外に向けては など。 質問をして話を詰めるのは、お二人の想いと、出来るだけ視点や価値観や視界を合わせるため。 見る場所や角度がずれると、景色が変わってしまって、見当違いなモノが出来てしまいます。 私が出来るだけ同じ景色を見れるように、確認しながら質問しています。 ありがたいことに、今のところ忍耐強くお付き合いしてくださる方々ばかりなので、助かっております。 一生に一度の事だから、妥協の無い、世界で一つのリングをご提供できるようにこれからも取り組めたらな、と思っています。 いつもジュエリーをお取り扱い頂いている、STYLE STOREさんのサイトの 【あたり前の日常を特別なものにするジュエリ―】という特集で、左下の「毎日身に着けたい定番リング」をご紹介いただきました。 ありがとうございます。 ジュエリーを身に着ける以外でも、あたり前の日常を特別なものにする方法は色々あると思います。 例えば、 ・いつも殺風景なテーブルの上にお花を一輪飾る。 ・ちょっと手間のかかる料理を一品作る。 ・気を遣う洋服を着る。 ・いつもより早く家を出てゆっくり歩く。 などなど。 ちょっと意識を変えるだけで、いつもより特別になりませんか? 起床→家事→仕事→家事→就寝みたいなルーティンだと、あっという間に歳月が過ぎてしまいます。 だから出来るだけ、今日は昨日と”どこか違う一日”になるように努めています。 最近は毎日読む本をかえたり、ディヒューザーに入れるエッセンオイルの香りをかえたり、明かりの出し方を変えてみたり、小さなところで楽しんでいます。 それでも、ジュエリーが「あたり前の日常を特別なものにする」のも良くわかります。 それはいつも「身に着けているのを思い出させる」から。 一目惚れして買ったモノなら、目に付くたびにその時のハッピーな気分がよみがえります。 プレゼントで頂いたものなら、頂いた時の感動や場面が思い出されるでしょう。 そして、思いを持って買ったモノなら、思いがさらに強く心に重なっていくんじゃないかな、と思います。 実際、自分の着けているリングは「調整が出来るジュエリーを作りたい」と思った記念のリング。
毎日目に付くたびに、「これを超えるリングを作る」という思いが募ります。 あたり前の日常を特別なものにする方法は、各々違った方法をお持ちかと思いますが、普段ジュエリーを何気なく買っているのなら、いつもの日常に花を添えてくれるようなジュエリーはないか、意識して買ってみるのはいかがでしょう? また、普段おねだりしない方は、たまにはプレゼントにジュエリーをお願いするのも良いかも知れません。 あたり前の日常にパッと明るく輝く時を作って、昨日よりちょっと特別な今日を作ってみるの、良いですね。 #リング #Life #ジュエリーの話 昨日は祖母のジュエリーボックスの話でしたが、実は他にも悩みがありました。 母方の家系はみな手が大きく、祖母、母、私を並べると、一番背の低い祖母が一番大きな手を持っていました。 私の手のサイズは、 約19x11cm 、節が骨ばっているので、リングサイズが一番、太い中指は16号くらい。 ちなみに、女性平均は12~14号、男性平均は15号~16号くらい。 なので、かなり大きいです。 高校生のとき、私の手はすでに男子生徒と同じくらいの大きさでした。 しかも指が骨ばって太いので、女性向けのお店では華奢すぎて、サイズがありません。 使えたのは男性向けのごつくてどっしりしたリング。 こういうのが欲しいんじゃない・・・と言う不満がありました。 祖母は1年に1回は必ず海外に旅行に行っていたので、女性用の大きなサイズでエレガントなフォルムのリングを母用にもお土産として買ってきていました。女性がつけても大きすぎず、重すぎづ、ごつ過ぎないので、ファッションリングとして色々なシーンで使用していたのを覚えています。 欲しいのにない、だから、作ってしまえ。 そう思って学んだシルバースミスやジュエリーメイキングの技術ですが、沢山の方のお話を聞く中で、リングで困っているのはどうもサイズの問題だけではない、と言う事がわかりました。 年齢を重ねていくと体内の作用で、色々な症状が体の表面に出てきます。 ある女性は朝起きると指が浮腫んでいるので、マリッジリングをづっと着けていられない、と言っていました。 一日の中でも”むくみ”のアップダウンがあるので、大きなリングを買って調整しているようでした。 またある方はお仕事柄指を多く使っていたので、太くなってしまってリングが欲しいけど、入るかどうか、試すのが怖い。 逆に、体がやせてきたら指も細くなってしまって、手持ちのリングが大きくてほぼ使えないことも。 手が大きく指が太くてリングが入らない事は、生まれもってでた部分もあるので、サイズを大きくして対応出来ます。。 しかし、病的なものになると、常にクリアしなければならない問題がネックになって、気分を明るくするはずのリングなどのジュエリーを着けたいけど諦める、ようにはなって欲しくないです。 だから永く使えるデザインであること、年齢の問題に負けないジュエリーである事が、これからの課題かもしれない、と思いました。 #リング #Life #MY STYLE 数日前の事、朝顔を洗っていたら、いつもはめているはずのリングが指に無いことに気がつきました。 慌てて記憶をたどっても全く記憶になく、前日の行動を振り返るだけでした。 結局、前日に洋服を入れた引き出しの服の間に挟まっているのをみつけましたが、コレもあまり記憶に残っていなかったのです。 意識せずに行動して後で気がつく。 私はジュエリーをはずす時にたまにやってしまって後で慌てます! 当たり前の行動だから無意識に行ってしまう。皆様もお気を付けください。 リング繋がりで今回は中指とリングの関係を見てみます。 手それぞれにも象徴する意味があるとされ、カトリック教会では右手は「権力と権威」、左手は「服従と信頼」を表すとされています。 前者は”外的な事”、後者は”内的な事を象徴する、と言えます。 中指は5本指のちょうど真ん中なので、そのリングは「ミドルフィンガーリング」と呼ばれます。 「直感」や「ひらめき」の象徴とされ、人生や未来に対しての予見、これからの生き方に関わる事を意味するので、仕事や勝負事に適していると言われています。 総合すると、 右手の中指は、直感や霊感など精神的な部分を担うので、直感のまま行動したり現実的な行動力が欲しいときに効果的とされています。ギリシャ神話の守護神サトゥルヌスと関わりがあり、悪い出来事を止める力などがあるとされているので、お守りリングを着けるのに最適だそう。 左手の中指は、インスピレーションを高め、協調性をもたらす指。 友達や家族、また仕事に関係する人達と、より良いコミニュケーションを望む人に最適とされます。 永い時代の間に様々な要素が加わって神秘的な意味合いをはらんでいるリング。 文明が進んで装飾品としての役割がメインになっても、精神的な部分はなくならず発展してきました。 非科学的であろうと、理由をもって身に着け、信じられたら思いは叶うのではないかと思えてきます。 信じてやった者勝ち。 #Life #リング
昨日はピンキーリングについて書きました、そもそもリングってどう始まったのでしょう? 装飾品としての役割が強いリングですが、ルーツをたどると、魔よけや護符、地位や身分の証明、契約や約束の印、また武器としての目的から徐々に装飾品として用いられるようになりました。 リングの起源は魔よけや無病息災のおまじないとして、植物の紐をからだの一部に巻きつける風習から始まった、といわれていますが、紀元前の古代エジプトではすでに金属のリングが存在していたことが遺跡から出土された埋葬品からわかるようです。 古代ギリシャと古代ローマにリングを身に着ける文化が広がりリングの目的が発展していきます。 古代ローマでは権威の象徴、願いやお守りとして両手に沢山着ける人もいるほど、多くの人が利用していました。 リングの歴史 この時代、結婚は”家と家の子孫繁栄のため”の手段であり、契約としての意味合いが強いので、リングは花婿から花嫁の家に「契約書」として贈る習慣があったと記録にあります。 古代エジプトでは ”心臓は感情を司る場所”とされ、その心臓に直結する静脈が左手の薬指と直接つながっていると考えられていたことから、薬指は神聖な場所とされていました。その指にリングをはめることは、愛する人の心をつなぎ止めると言われています。 現在のような結婚の証としてリングの交換をするようになったのは、11世紀頃教会が結婚指輪に祝福を与えるようになったからです。 また、16世紀になると「ローマ典礼儀式書」において、指輪を左手薬指にはめることは「誠実と貞節の証」と説いたことから、キリスト教徒を中心に広まったとされています。 国や文化によって右手の薬指やほかの指に着けるところもありますが、薬指は”Ring Finger"と呼ばれているほど、”指輪用の指”として他の指とは区別されていたことがわかります。 現在習慣として左手薬指に着けているマリッジリングですが、古代より変わらず意味を持ち続けている事が歴史的にもわかります。 エンゲージメントとリングのオーダーを頂くときも、どんな思いを相手にお伝えしたいのか、イメージやお気持ちをお話の中から汲み取って形に起こしていきます。 さらにマリッジリングは、お二人の共通する思いがシンプルな形になるように注意を払っています。 Simple is the best. 一番大事な思いがいつも思い出されるような形が目指すところです。 また薬指は”感情=愛”を司る指として、恋人のいる人には永遠の愛を、片思いの人には思いが伝わるように助けてくれるとも。 ちなみに右手薬指は”心を落ち着かせ、創造性を豊かにする指”、とされているので感性を高めたい時、精神を落ち着かせたい時に良いようです。 歴史に裏打ちされている指の力、上手に使ってみたいですね。 #ジュエリーの話 #リング |